StudioXのアクティビティ

UiPath StudioXのPowerPointアクティビティ【スライド操作】

2022/03/14

PowerPointの特長と言えば、スライド単位でページを作成し、編集出来る事。

スライド単位だからこそ、まとめる内容によってはWordよりも扱いやすいと感じる人も少なくないはず。

StudioXには、スライドを操作するためのアクティビティ、追加・削除・移動(コピー)が用意されていますが、操作はこれで十分でしょう。

ここでは、以下のアクティビティについて解説します。

記事編集時のStudioX - ver2021.10.5

スライド操作のアクティビティ

  • 新しいスライドを追加
  • スライドを削除
  • スライドをコピー/貼り付け

スライドに関する補足知識

アクティビティの解説へ入る前に、PowerPointの項目について、簡単に補足しておきましょう。

スライドマスター名

スライドマスターとは、全体のデザインを設定・管理する仕組みで、スライドマスターには名前が設定されています。

そして、スライドマスターの名前には、デザインのテーマ名が自動的に採用されます。

具体的に見てみましょう。

[デザイン]タブを開くと、様々なテーマが用意されていますね。

例えば、左から2番目のテーマにマウスカーソルを移動すると、テーマ名が表示されます。

では、テーマを「イオン」に変更した後、スライドマスターを確認してみましょう。

ちなみに、スライドマスターを確認する方法は[表示]-[スライドマスター]をクリック、です。

スライドマスターにマウスカーソルを移動すると、「イオン」と表示されていますね。

テーマ名が、そのままスライドマスター名になっていることが分かります。

元の編集に戻りたい場合は[表示]-[標準]をクリックしてください。

レイアウト名

スライドマスター同様、レイアウトにも名前が設定されています。

レイアウト名は、[ホーム]-[新しいスライド]を展開すると確認できます。

[タイトル スライド]や[タイトルとコンテンツ]などが、それぞれのレイアウト名ということですね。

名前はカスタマイズできる

スライドマスターもレイアウトも、自分で名前をカスタマイズできます。

[表示]-[スライドマスター]をクリック後、レイアウトを選択して[名前の変更]をクリックして、テキストを編集してください。

1番上(親)のレイアウトを選択すればスライドマスターの名前変更、2番目以降のレイアウトを選択するとレイアウトの名前変更となります。

変更した名前は、StudioXにも反映されます。

新しいスライドを追加

新しいスライドを挿入します。(ガイドはこちら)

スライドマスターやレイアウト、挿入位置を指定して新しいスライドを追加します。

ここでは、以下の項目について解説します。

  • プレゼンテーション
  • スライドマスター
  • レイアウト
  • 次として追加
  • 新しいスライド番号を次として保存

プレゼンテーション

操作する対象のリソースを指定します。

リソースとして指定している(開いている)PowerPointが1つの場合は、自動的に選択されるため、特に意識する必要はありません。

複数のリソースを開いている場合は、[プレゼンテーション]-[+]から、リソースを指定しましょう。

スライドマスター

追加するスライドに適用する、スライドマスターを指定します。

[スライドマスター]の初期値は"(default)"となっていますが、defaultの場合は、メニュー一番上のスライドマスターが採用されます。

つまり上図の場合だと、"(default)"は「回路」になるわけです。

レイアウト

追加するスライドに適用する、レイアウトを指定します。

[レイアウト]の[+]-[プレゼンテーション]を開くと、[スライドマスター]に紐づくレイアウトが表示されます。

次として追加

スライドを、どの位置に追加するか指定します。

最初のスライド

スライドの先頭に追加します。

最後のスライド

スライドの最後に追加します。

スライド番号

挿入するスライドの位置を、スライド番号で指定します。

ちなみに、[数字]に"1"を入力すると、[最初のスライド]と同じ結果になります。

[数字]に"スライド数+1"を入力すると、[最後のスライド]と同じ結果になります。

一番後ろから2番目にスライドを挿入

PowerPointを作成する上で、「一番後ろのスライドは決まっている」ということって多くありませんか?

例えば、(裏表紙のように)最後のスライドは企業のロゴで終わるよう統一されている、とか。

このような場合、[数字]にスライド数が入るようにすればOKです。

スライドの最後が"スライド数+1"なので、最後から2番目は"スライド数"です。
おぐし

具体的には、[数字]の[+]-[詳細エディターを開く]で、"[参照名].Slide.Count"と入力しましょう。

[次として追加]に"スライド番号"を選択します。
[数字]の[+]-[詳細エディターを開く]をクリックします。
[InsertPosition]に"PowerPoint.Slide.Count"を入力し、
[OK]をクリックします。
(参照名を"PowerPoint"と指定しています。)
命令文が挿入されました。

"[参照名].Slide.Count"はVB.NETの命令文ですが、単語そのまんまなので、覚えやすいのではないでしょうか。

新しいスライド番号を次として保存

スライドを追加した位置番号について、名前を付けて記憶します。

この項目は、[次として追加]で"最後のスライド"を選択した時に役に立ちそうですね。

スライドを削除

スライドを削除します。(ガイドはこちら)

スライドの位置を指定して、削除します。

ここでは、

[プレゼンテーション]と[スライド番号]について解説します。

プレゼンテーション

操作する対象のリソースを指定します。

リソースとして指定している(開いている)PowerPointが1つの場合は、自動的に選択されるため、特に意識する必要はありません。

スライド番号

削除するスライドの番号を指定します。

最後にあるスライドを削除したい場合は、スライド数を取得する命令文”[参照名].Slide.Count”を入力します。

[スライド番号]の[+]-[詳細エディターを開く]で編集してください。

スライドをコピー/貼り付け

スライドをコピーして別の位置に貼り付けます。(ガイドはこちら)

コピーするスライドを指定して他の位置へ貼り付ける、または移動します。

ここでは、以下の項目について解説します。

  • ソースのプレゼンテーション
  • コピーするスライド
  • コピー先プレゼンテーション
  • 挿入場所
  • 移動

2つのPowerPoint間でコピー&ペーストすることが可能なので、2つのファイルでの操作を例にしました。

ソースのプレゼンテーション

コピー元のスライドがあるPowerPointの参照名を指定します。

複数のファイルでコピーする場合は、[ソースのプレゼンテーション]の[+]から、対象の参照名を選択してください。

コピーするスライド

コピーする対象のスライドを指定します。

スライドを選択すると分かるのですが、[コピーするスライド]に反映されるのはただの数字ですね。

ということは、一覧から選ばずとも、数字を直接入力してもOKということです。

スライド数が多い時は、数字を入力してしまった方が早いかもしれません。
おぐし

コピー先プレゼンテーション

スライドをコピーする先の参照名を指定します。

同じPowerPoint内でコピーするのであれば、[ソースのプレゼンテーション]と同じ参照名になります。

挿入場所

コピースライドを、どの位置に貼り付けるか指定します。

一覧から選ばずに、数字を直接入力してもOKです。

また、スライドの一番下に貼り付ける場合は、VB.NETの命令文"[参照名].Slide.Count + 1"を入力すればいいですね。

移動

チェックONにすると、スライドの移動になります。

初期値はチェックOFF(=コピー)です。

まとめ

スライドの追加やコピーで、最後に追加する方法は、案外使われそうなので、VB.NETの命令文を紹介しました。

分かってしまえば、色々と応用が利くのではないでしょうか。

まとめます。

まとめ

  • スライドの位置を指定する場合は直接スライド番号を数字で入力できる。
  • スライドの最後を取得する文は"[参照名].Slide.Count"。

この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。

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