StudioXでのPowerPointの自動化は、ひな形(テンプレート)のスライドを用意しておき、要所要所をテキストや画像などを追加する流れが基本です。

まずは、PowerPointファイルの読み取りと保存に関わるアクティビティについて確認しましょう。
ここでは、以下のアクティビティについて解説します。
リソース・保存のアクティビティ
- PowerPointプレゼンテーションを使用(リソース)
- 名前をつけてPowerPointファイルを保存
- プレゼンテーションをPDFとして保存
もくじ
PowerPointプレゼンテーションを使用(リソース)
自動化プロジェクトで使用するPowerPointファイルを開く、または作成します。(ガイドはこちら)
PowerPointファイルを操作するために、対象となるファイルをリソースで指定する必要があります。
詳しくは、リソースとアクションの組み立てルールを参考にしてください。
追加したリソース内に、PowerPoint関連のアクティビティを追加することで、編集作業が自動化されます。
ここでは、以下の項目について解説します。
- PowerPointファイル
- 参照名
- 変更を保存
- 存在しない場合ファイルを作成
- テンプレートファイル
- 読み取り専用
- [パスワード]と[編集用パスワード]
PowerPointファイル
読み込むPowerPointファイルを指定します。
指定できるPowerPointのファイル形式は、PowerPoint、マクロ有効PowerPoint、PowerPoint97-2003の3種類ですね。
指定可能なファイル形式
- PowerPointプレゼンテーション(*.pptx)
- PowerPointマクロ有効プレゼンテーション(*.pptm)
- PowerPoint97-2003プレゼンテーション(*.ppt)
参照名
[参照名]でリソースに名前を付けます。
ここで指定した参照名で、指定したPowerPointの各情報にアクセスします。
初期値は"PowerPoint"ですが、必要に応じて分かりやすい参照名に変更するといいでしょう。
参照名は、例えば複数のPowerPointファイルを開いた時、アクティビティがどちらのリソースを操作するかを指定する際に利用します。
変更を保存
チェックONにすると、他のアクティビティでPowerPointファイルに変更が加えられる度に、上書き保存します。
なお、PowerPointファイルが読み取り専用の状態か、もしくは[プロパティ]パネルで[読み取り専用]をチェックONにしている場合は、変更を保存できません。
読み取り専用の場合、[変更を保存]はチェックOFFにしましょう。
存在しない場合ファイルを作成
[PowerPointファイル]で指定したファイルが存在しない場合、新しくPowerPointファイルを作成します。
初期値はチェックONです。
テンプレートファイル
チェックONにすると、アクティビティを編集する際の、ひな形(テンプレート)となるファイルを指定します。
冒頭で、PowerPointアクティビティはひな形ありきだと言いました。
言い方を変えれば、ひな形(テンプレート)ファイルをコピーしてから、ファイル名をリネームして編集することと同じです。
しかし、自動化前は、コピー後のファイルが存在しないため、スライドの構造を参照することが出来ません。
この時、[テンプレートファイル]をチェックONにして、作成するファイルと同じレイアウトのPowerPoint(つまりテンプレート)を選択してください。
そうすると、編集時にはテンプレートで選択したファイルを参照しつつ、場所を指定できるようになります。

ファイルを参照
[テンプレートファイル]をチェックONにすると、ファイルのパスを指定するテキストボックスが表示されます。
[ファイルを参照]をクリックして、テンプレートとなるファイルを指定しましょう。
読み取り専用
チェックONにすると、PowerPointファイルを読み取り専用で開きます。
・・・のはずなんですが、ver2021.10.5時点では、チェックONにしても保存してしまいますので注意。
修正されるまでプロパティは使わず、他の方法で回避しましょう。
[パスワード]と[編集用パスワード]
PowerPointを開くためのパスワードが設定されている場合に指定します。
PowerPointでは、パスワードを設定する時と、パスワード付のファイルを開くときで、以下のようなウィンドウが表示されます。
パスワードを設定する(保存時) | パスワード付のファイルを開く |
![]() |
![]() |
![]() |
PowerPointの"読み取りパスワード"が設定されている場合は、[パスワード]を指定します。
"書き込みパスワード"が設定されている場合は、[編集パスワード]を指定します。
名前をつけてPowerPointファイルを保存
PowerPointファイルを新しいファイルとして保存します。(ガイドはこちら)
PowerPointファイルに、新しい名前を付けて保存します。
ここでは、以下の項目について解説します。
- プレゼンテーション
- ファイルの種類
- ファイルパス
- 既存のファイルを置き換える
プレゼンテーション
保存する対象のリソースを指定します。
リソースとして指定している(開いている)PowerPointが1つの場合は、自動的に選択されるので、特に意識する必要はありません。
ファイルの種類
保存するファイルの種類を指定します。
ファイルの種類
- PowerPointプレゼンテーション(*.pptx)
標準的な保存形式です。 - PowerPointマクロ有効プレゼンテーション(*.pptm)
マクロを埋め込んだ状態で保存できる形式です。 - PowerPoint97-2003プレゼンテーション(*.ppt)
PowerPoint2003以前の古い保存形式です。
ファイルパス
保存するファイル名を指定します。
既存のファイルを置き換える
チェックONにすると、[ファイルパス]で指定したファイル名が既に存在する場合に、上書きして保存します。
初期値は、チェックONです。
チェックOFFにした場合、既に同じファイル名が存在するとエラーになりますね。
プレゼンテーションをPDFとして保存
PowerPointプレゼンテーションをPDFとしてエクスポートします。(ガイドはこちら)
Word文章をPDFファイルとして保存します。
ここでは、以下の項目について解説します。
- プレゼンテーション
- ファイルパス
- 既存のファイルを置き換える
プレゼンテーション
保存する対象のリソースを指定します。
リソースとして指定している(開いている)PowerPointが1つの場合は、自動的に選択されるので、特に意識する必要はありません。
ファイルパス
保存するファイル名を指定します。
既存のファイルを置き換える
チェックONにすると、[保存するファイルパス]で指定したファイル名が既に存在する場合に、上書きして保存します。
初期値は、チェックONです。
チェックOFFにした場合、既に同じファイル名が存在するとエラーになります。
まとめ
最初にお伝えしたとおり、PowerPointのアクティビティは、ひな形のファイルを用意しておくのが基本です。
特に、デザインを意識するのであれば、まずはテンプレートの作成から入るのが一番でしょう。
また、図やグラフ、表を多用した資料を作る場合は、PowerPointをベースにする方が、編集しやすいかもしれませんね。
まとめます。
まとめ
- 処理実行前にファイルが存在しない場合は、[テンプレート]を活用する。
- [パスワード]は読み取りパスワード、[編集用パスワード]は書き込みパスワード
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。