StudioXに限らず、ソフトの使い勝手を把握するためには、ちょっとでも触ってみるのが一番です。
そこで今回は、使い勝手はどうなのか分かる程度に、簡単なロボットを作ることにしましょう。
この記事では、
ロボットの新規作成から実行までの流れを知りたい。
編集画面の画面構成について簡単に教えて。
とにかく早く動かしてみたい。
こちらにお答えします。
開発の流れ
StudioXの開発では、ロボットのことをプロジェクトと呼びます。
まずは、新規プロジェクトの作成から。つまりファイルの新規作成なんですが、先にプロジェクト名を決める必要があります。
新しくファイルを作成する場合のほとんどは、編集した内容を保存するタイミングでファイル名を決めますが、StudioXは先にプロジェクト名を決めなければなりません。

次に、編集(アクティビティの組み立て)を行います。本記事では、最低限必要な部分に絞って紹介します。
編集を終えたら、実行です。実行してみて、上手くいかない部分があれば修正してまた実行、と繰り返しながら完成させていきます。
では、早速、プロジェクトの新規作成から始めましょう。
新規プロジェクトの作成
(今日の日付をメッセージ表示する)
開発の流れを理解するため、こんな例題を用意しました。
それでは、まず、StudioXを起動しましょう。
新規プロジェクト作成
起動した最初の画面は、[Backstage]ビューと呼びます。

[Backstage]ビューが表示されたら、[新規]-[空のタスク]をクリックしてください。
[プロセス名]を入力し、[作成]をクリックしてください。[プロセス名]は「サンプル1」と入力します。
メイン画面が表示されます。
プロジェクトの保存場所は、初期値では[ドキュメント]内の[UiPath]フォルダに作成されます。
編集
ここで、一部ですが、メイン画面のボタンやパネルについて解説します。
メイン画面
[保存]ボタン/[実行]ボタン
[保存]ボタンはプロジェクトを保存するボタン、[実行]ボタンは、処理を実行するボタンです。
[ノートブック]ボタン
プロジェクトが新規に作成されると同時に作成されるExcelブックです。作成されたノートブックには、予めサンプルとなる値が準備されています。ノートブックについて理解を深めることで、自身で必要な値を書き込み、その値をStudioXで活用できるようになるでしょう。
[デザイナー]パネル
プロジェクトを組み立てるための編集領域です。[デザイナー]パネルにアクティビティを追加し、[実行]ボタンを押すと、並べられた手順に沿って処理をを実行します。
[アクティビティ]パネル
処理を構成するための命令群がまとめられています。例えば、[文字を入力]や、[クリック]などがあり、各アイテムを[デザイナー]パネルに追加し、具体的な指示を指定することで、意図通りの処理を実行出来るようになります。
編集作業に入りましょう。
[メッセージボックス]アクションを追加
[アクティビティ]パネルの[共通]-[メッセージボックス]を、[デザイナー]パネルへドラッグ&ドロップし、追加してください。
ノートブックの値を参照
次に、[メッセージボックス]に表示させる文字を入力します。
[メッセージボックス]で追加した、"[Notes]日付!今日の日付"は、ノートブック(Excel)にある値を呼び出すものです。
ちなみに、Excel内のシート[日付]に記載されているセル[B12]の値を参照していますが、数式を見ると「TODAY()」とあります。
つまり、明日になればこの値も明日の日付に変わるということですね。
これで作成は完了です。
実行
[実行]ボタンをクリックして、実際に動かしてみましょう。
今日の日付が表示されました。
ここまでが、作成から実行までの基本的な流れになります。
サンプル1の作成の流れを記録したものです。
新規プロジェクトの作成
(明日の日付をメッセージ表示する)
もう1つ、サンプルをお見せします。
まず、新しく「サンプル2」プロジェクトを作成します。
次に、明日の日付が欲しいわけですが、ノートブックには明日の日付が用意されていません。
編集
[日付を変更]アクティビティを追加
実は、StudioXには日付の足し算引き算出来るアクションがあるので、こちらを使いましょう。
[アクティビティ]パネルの[共通]-[日付とテキスト]-[日付を変更]を選択し、[デザイナー]パネルへドラッグ&ドロップします。
この[日付を変更]アクティビティで、明日の日付を算出します。
ここで、ちょっと補足を。
このまま[日付を変更]アクティビティの編集を完了させ、メッセージ表示まで進めて実行すると、このように表示されてしまいます。
思っていた表示と違いますよね。
意図する表示にするためには、書式を指定する必要があります。
[メッセージボックス]アクションを追加
最後に、明日の日付を表示させるメッセージボックスを追加して完成です。
以上で完成です。
実行
[実行]ボタンをクリックすると、明日の日付が表示されました。
[日付を変換]アクティビティが用意されているおかげで、日付の計算がとてもしやすくなっています。
もちろん、ノートブックに明日を計算する数式を作成し(=TODAY()+1)、それを参照する方法もいいでしょう。

サンプル2の作成の流れを記録したものです。
まとめます。
本記事では、以下の内容を説明しました。
まとめ
- プロジェクト新規作成から、実行までの流れ。
- [アクティビティ]パネルと、[デザイナー]パネル。
- [メッセージボックス]アクティビティと、ノートブック。
- [日付を変更]アクティビティ。
以上となります。
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。