StudioXのアクティビティ

UiPath StudioXのメールアクティビティ【メール本体の編集】

2022/01/17

まずはじめに。

付けた記事タイトルが誤解を招きそうなので、先に説明しておきます。

この記事は、メール単位の削除、移動、保存に関する内容です。

"メールの中身じゃない方"という意味で、「メール本体」と表現しました。

この記事では、以下のアクティビティについて解説します。

記事編集時のStudioX - ver2021.10

メール本体の編集のアクティビティ

  • メールを移動
  • メールを削除
  • メールを保存
  • メールをアーカイブ

本記事では、デスクトップ版Outlookのリソースをもとに解説を進めます。

メールを移動

指定したメールをフォルダーに移動します。(ガイドはこちら)

メールボックス内のフォルダーへ、対象のメールを移動します。

移動先のフォルダーは、受信トレイ内だけでなく、受信トレイの外側へ作成したフォルダーも移動先として指定可能です。

ここでは、以下の項目について解説します。

  • メール
  • 移動先

メール

移動するメールを指定します。

メールを指定するためには、[繰り返し(各メール)]アクションを使います。

[繰り返し(各メール)]アクションにあるフィルター機能を使い、対象のメールを選定します。

そして、[繰り返し(各メール)]の中に[メールを移動]アクションを追加します。

[メール]を見ると、[繰り返し(各メール)]に指定されている名前が自動的に反映されていますので、そのままで問題ありません。

もし、自動で入っていない場合は、[+]から対象のリソースを指定してください。

移動先

メールの移動先のフォルダーを指定します。

リソースに指定した参照名から選択してください。(下図では参照名=Outlook)

メールを削除

メールを削除します。(ガイドはこちら)

削除済みアイテム(ゴミ箱)へ、対象のメールを移動、もしくは完全に削除します。

ここでは、以下の項目について解説します。

  • メール
  • 完全に削除

メール

削除するメールを指定します。

メールを指定するためには、[繰り返し(各メール)]アクションを使います。

[繰り返し(各メール)]アクションにあるフィルター機能を使い、対象のメールを選定します。

そして、[繰り返し(各メール)]の中に[メールを削除]アクションを追加します。

[メール]を見ると、[繰り返し(各メール)]に指定されている名前が自動的に反映されていますので、そのままで問題ありません。

もし、自動で入っていない場合は、[+]から対象のリソースを指定してください。

完全に削除

チェックONにすると、削除済みアイテム(ゴミ箱)を経由せず、ダイレクトに削除します。

迷惑メールなんかは、完全に削除でいいでしょうね。
おぐし

(補足)保存とアーカイブの違い

[メールを保存]と[メールをアーカイブ]を解説する前に。

保存とアーカイブの2つはどんな違いがあるのか、仕組みと目的について、説明しておきましょう。

個人的見解が含まれています。あらかじめご容赦を。

仕組みの違い

「保存する」とは、メールボックス内にあるメールを、PCへファイルとしてダウンロードすることを指します。

ファイルなので、ダブルクリックで開けます。

対して「アーカイブする」は、OutlookとGmailで仕組みが違います。

Outlookでは、メールボックス内の「アーカイブ」へ移動することを意味します。

別の言い方をすれば、「受信トレイ」フォルダーから「アーカイブ」フォルダーへメールを移動する、ですね。

Gmailでのアーカイブとは、すべてのラベルから外されることです。

「受信トレイ」ラベルも外れるので、唯一表示できるのは「すべてのメール」のみです。

OutlookでもGmailでも、普段見る場所(トレイ)から隔てたり遠ざけたりすることで、アーカイブとしています。

保存 アーカイブ

目的の違い

「保存」と「アーカイブ」で仕組みは確かに違うものの、それぞれどんな目的があるのかと聞かれると、なんだか難しいですよね。

メールをファイルとして保存すると、例えばメールソフトが見られなくなった時にも、保存したファイルであれば開けます。

それこそ、インターネットにつながらなくなった、メールボックスが壊れてしまった、そんな時も、ファイルであれば大丈夫です。

どちらかと言えば、バックアップの意味合いが強いです。

他の用途として、誰かから届いたメールを他の人と共有したいとき、もし1つのメールであれば転送でも構いません。

ですが、メールが2つ以上の場合、転送だとちょっと厳しいでしょう。

そんな時には、保存したメール(ファイル)を添付すれば、送る相手も分かりやすくなりますね。

続いてアーカイブです。

アーカイブは、メールの仕分けが目的です。

普段、開いて見ることはないが削除するわけにいかないメール、長期保管しておく必要のあるメールなどを、アーカイブとして保管します。

例えば、「サービスのID登録(契約)時に届いたメール」、「社内ルールが変わった旨の通知メール」、「数年後に、同じ案件で参考になりそうなメール」などでしょうか。

アーカイブに置いたメールは、メールボックス内にあるので、必要な時にはすぐに取り出せます。

ファイルで保存すると、下手するとどこにファイルを置いたのかを忘れて、見つけきれなくなるリスクがあります。
おぐし

OutlookもGmailも、すぐにアーカイブできるようボタンが設置されています。

この点も、アーカイブのメリットですね。

Outlook Gmail

メールを保存

指定したメールを.msgファイル(Outlookのカード内で使用した場合)または.emlファイル(Gmailのカード内で使用した場合)として保存します。(ガイドはこちら)

対象のメールを、PC内にファイルとして保存します。

アーカイブとの違いについては、(補足)保存とアーカイブの違いで説明していますので、参考にどうぞ。

ここでは、以下の項目について解説します。

  • メール
  • 保存先フォルダー
  • ファイル名

メール

保存するメールを指定します。

メールを指定するためには、[繰り返し(各メール)]アクションを使います。

[繰り返し(各メール)]アクションにあるフィルター機能を使い、対象のメールを選定します。

そして、[繰り返し(各メール)]の中に[メールを保存]アクションを追加します。

[メール]を見ると、[繰り返し(各メール)]に指定されている名前が自動的に反映されていますので、そのままで問題ありません。

もし、自動で入っていない場合は、[+]から対象のリソースを指定してください。

保存先フォルダー

メールを保存する、保存先のフォルダーを指定します。

未入力の場合は、プロジェクトフォルダーが保存先に指定されます。

ファイル名

保存するファイル名を指定します。

未入力の場合は、メールの件名がファイル名に使われます。

メールをアーカイブ

メールをアーカイブします。(ガイドはこちら)

対象のメールを、アーカイブとして保管します。

ちなみに、保存との違いについては、(補足)保存とアーカイブの違いで説明しています。

ここでは、[メール]について解説します。

メール

アーカイブ化するメールを指定します。

メールを指定するためには、[繰り返し(各メール)]アクションを使います。

[繰り返し(各メール)]アクションにあるフィルター機能を使い、対象のメールを選定します。

そして、[繰り返し(各メール)]の中に[メールをアーカイブ]アクションを追加します。

[メール]を見ると、[繰り返し(各メール)]に指定されている名前が自動的に反映されていますので、そのままで問題ありません。

もし、自動で入っていない場合は、[+]から対象のリソースを指定してください。

まとめ

沢山のメールが届く中、メールを目的別に振り分けることは大事ですよね。

しかしながら、受信したメールを振り分けるだけであれば、StudioXは必要ありません。

OutlookやGmailには、もともと自動で振分ける(仕分ける)機能が用意されているからです。

例えば、受信したメールに返信なりし実行した後、受信トレイから別の場所へ移動させるなど仕分ける場合に、これらのアクティビティが活躍することでしょう。

もちろん、自動化でやれることは無限にあるので、やれることを決めつける意味なんてないですけどね。

まとめます。

まとめ

  • [保存]は、ファイルとしてPC内に保存すること。
  • [アーカイブ]は、普段見る必要のないメールを別の場所へ移動すること。

この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。

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