ZIP圧縮とは、ファイルサイズを小さくする技術です。
他の人にファイルを渡す際に、圧縮した上で渡すという方法が主な使い方ですね。
あるいは、暫く使わないファイルを、圧縮&ひとまとめにして保管しておく場合にもよく利用するでしょう。
布団の圧縮袋と、目的はほぼ同じようなものですね。
この記事では、以下のアクティビティについて解説します。
ZIPのアクティビティ
- ファイルを圧縮/zip圧縮
- ファイルを展開/解凍
もくじ
ファイルを圧縮/zip圧縮
ファイルまたはフォルダーを圧縮(zip)ファイルに追加します。(ガイドはこちら)
ひとつまたは複数のファイル/フォルダーを、zip圧縮します。
なお、ガイドにある"アーカイブ"とは、複数のファイルを1ファイルに固めたものを指します。
複数のファイルを、例えばフォルダ内に入れておいて、フォルダごと圧縮することもよくあるんじゃないでしょうか。
これがアーカイブです。
zip形式に限らず圧縮化には、複数のファイルを1ファイルにまとめる"アーカイブ"の役割も併せ持っていることが多いです。
アーカイブを訳すと、"書庫"や"保管所"という意味になります。
ここでは、以下の項目について解説します。
- 圧縮済みファイル名
- zip圧縮するコンテンツ
- 圧縮済みファイル
- パスワード
- 名前エンコード
- 圧縮レベル
- 既存のファイルを上書き
圧縮済みファイル名
ファイルを圧縮した後のZIPファイル名を指定します。
[ファイルを参照]をクリックしたら、[ファイルを選択]画面で保存するフォルダに移動して、圧縮ファイル名(ZIPファイル名)を入力してください。
[ファイル名]は、既存のファイル名でも、新しく名前を指定してもOKです。
zip圧縮するコンテンツ
圧縮するファイル、またはフォルダのパスを指定します。
ラジオボタンを切り替えることで、参照ボタンをクリックした後の選択画面が変化します。
こちらは"ファイル"を選択した場合。
そしてこちらは、"フォルダー"を選択した場合です。
なお、ファイルの場合、複数をまとめて指定することも可能です。
ですが、何が指定されているか分かりにくくなるため、出来れば個別に追加したほうがいいでしょう。

パスを直接指定する場合(複数ファイルの選択)
ノートブックにパスを指定して、ファイルを指定する方法も可能です。
まず、ノートブックの"ファイルパス"に、圧縮したいファイルのパスを記入しておきましょう。
そして、[zip圧縮するコンテンツ]に、"ファイルパス"を指定します。
ここからが本題。
では、複数のファイルを指定したい場合、Excelのセルにはどう入力すればいいでしょうか。
答えは、"|(パイプ)"でファイルのパスを繋げて指定すればOKです。
上図では、表記が長くなってしまうのでフォルダのパスを省略しましたが、実際は以下のように長いテキストになります。
C:¥Users¥ogushi¥Desktop¥資料¥プレゼン用.pptx|C:¥Users¥ogushi¥Desktop¥資料¥企画書.docx|C:¥Users¥ogushi¥Desktop¥資料¥分析データ.accdb |
圧縮済みファイル
作成したzipファイルの情報に、名前を付けて記憶します。
記憶した名前からは、ファイルのパスや、更新日時などを取得できます。
zipファイルを、他のアクティビティで編集・操作したいなどの場合に、利用するといいでしょうね。
パスワード
zipファイルにパスワードを追加します。
パスワードを追加すると、解凍する時にパスワード入力が必要になります。
今どきは、zipのパスワード解析ソフトが沢山存在するため、安易なワードを指定するとすぐに解析されてしまうかもしれません。
セキュリティを担保するには、何十文字からなる長~いパスワードを指定することをおススメしますね。
名前エンコード
ファイル名の文字コードを変更します。
"システムの既定"、"Unicode(UTF-8)"から選択します。
エンコードが必要となるのは、zipファイルをWindows以外のOS、例えばMacやLinuxにコピーした場合でしょう。
ファイル名の文字化けを起こさないようにします。
圧縮レベル
zip化する際の圧縮のレベルを指定します。
以下4つから選択できます。
- None
- Fast
- Normal
- Maximum
4つの圧縮レベルを、600MBのテキストファイルで検証しました。
【検証】600MBのテキストを圧縮検証
None | Fast | Normal | Maximum | |
①圧縮時間 | 9秒 | 25秒 | 33秒 | 50秒 |
②圧縮後のサイズ | 600MB | 163.8MB | 144.1MB | 141.7MB |
③圧縮率 (60MB÷②) |
0.0% | 27.3% | 24.0% | 23.6% |
④解凍時間 | 5秒 | 13秒 | 13秒 | 13秒 |
ファイル形式によっても圧縮率は変わるので、大体の目安として参考にしてください。
余談ですが、Wordのファイル(*.docx)は、圧縮してもほとんど小さくなりません。
理由は、docxファイルが実は既にzip圧縮処理された状態であるためです。
既存のファイルを上書き
既に同じ名前のzipファイルが存在する場合に、上書きする場合は[既存のファイルを上書き]をチェックONに、上書きをNGとする場合はチェックOFFにしてください。
チェックOFFの場合は、同じファイルが存在したときに自動化処理がエラーでストップします。
ファイルを展開/解凍
zip形式(圧縮)ファイルのすべてのコンテンツを展開します。(ガイドはこちら)
zip圧縮されているファイルを解凍します。
ここでは、以下の項目について解説します。
- 展開するファイル
- 展開先フォルダー
- 専用フォルダーに展開
- 展開済みコンテンツのフォルダー
- サポートされていないファイルをスキップ
- パスワード
- 名前エンコード
展開するファイル
解凍したいzipファイルを指定します。
ファイル形式を見ると分かりますが、Linuxで利用されているgz形式にも対応しています。
展開先フォルダー
解凍先のフォルダーを指定します。
[展開先フォルダー]には、存在しないフォルダー名を指定することも可能で、その場合はフォルダーを作成してからその中にファイルが解凍されます。
専用フォルダーに展開
チェックONの場合、[展開先フォルダー]にフォルダーを作り、その中にファイルを解凍します。
フォルダー名は、zipファイル名と同じ名前になります。
展開済みコンテンツのフォルダー
解凍先フォルダーの情報に、名前を付けて記憶します。
記憶した名前からは、フォルダーのパスや、更新日時などを取得できます。
サポートされていないファイルをスキップ
解凍に失敗した場合に、処理を継続する場合チェックONに、処理を中断する場合はチェックOFFにします。
zip圧縮の中にも、実は複数の圧縮方式が存在するんです。
具体的には、例えば、"Deflate"、"Deflate64"、BZip2"など、他にも色々ありますね。
それらのうち、StusioXがサポートしていない3つの圧縮方式"Deflate64"、"PPMd"、"XZ"については解凍に失敗します。
パスワード
zipファイルを解凍する際に必要となるパスワードを指定します。
外部に漏れる可能性が低い少ない環境であれば、パスワードを直接入力するのも悪くないでしょう。
ただ、より安全にパスワードを管理したい場合は[ユーザー名/パスワードを取得]アクションを利用するといいですね。
名前エンコード
解凍後のファイル名について、文字エンコードを指定します。
Windows内で処理が完了するのであれば、使う機会は少ないですね。
MacやLinuxなど、システムの文字コードが異なるOSとファイルをやり取りする場合などに、必要となる場合が出てくるでしょう。
まとめ
プロパティを見てみると、zipのアクティビティは、WindowsOS以外を意識した作りになっていました。
外部からファイルを受け取って処理する必要がある場合などに、柔軟に答えてくれそうです。
まとめます。
まとめ
- 複数のファイルをzip圧縮で指定する場合には、ファイルのフルパスを"|(パイプ)"で繋げる。
- zip圧縮にもいろいろあり、解凍できないものがある。
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。