テキストファイルについては、Windows標準ソフトのメモ帳を使う人がほとんどかもしれません。
テキストファイルの用途は、例えばRPA自動処理の動きを把握するためのログ書き込みとして活用できます。
あるいは、メールなどの文章のテンプレートとして、テキストファイルを呼び出すなどの用途もあるでしょう。
特に挙げずとも、色々な使い方がありますね。
StudioXでテキストファイルを操作するアクティビティは、3つ用意されています。
この記事では、以下のアクティビティについて解説します。
テキストのアクティビティ
- テキストをファイルから読み込み
- テキストをファイルに書き込み
- 文字列を追加書き込み
もくじ
テキストをファイルから読み込み
指定したファイルからすべての文字を読み込みます。(ガイドはこちら)
テキストファイルに書き込まれたデータ(文字)を、StudioXに取り込みます。
ここでは、以下の項目について解説します。
- ファイル名
- エンコード
- エラー発生時に実行を継続
- 出力先
ファイル名
読み込むテキストファイルを指定します。
ちなみに、CSVファイルもテキスト形式なので、このアクティビティで読み込むことが可能です。
もちろん、CSVである特長を活かすためには、CSVのアクティビティを使った方がいいですね。
エンコード
テキストファイルの文字コードを指定します。
StudioXが標準で読み取るテキストファイルは、"UTF-8"です。この場合はエンコードの入力は省略OKです。
それ以外のコードであれば、エンコードに文字コードの種類を指定してください。
とはいえ、ほとんどの場合、文字コードは"UTF-8""か"Shift-JIS"です。
2つの文字コードに限られますが、どの文字コードなのかを確かめるには、メモ帳でテキストファイルを開くといいでしょう。
ANSIとは標準規格の意味で、文字コードの標準規格は"Shift-JIS"になります。
エンコードのポイント
- 文字コードは"UTF-8"か"Shift-JIS"がほとんど。
- ”UTF-8”の場合、エンコードの入力は空白でもOK。
- メモ帳で開いたとき、ANSI = Shift-JISのこと。
補足
もし、”UTF-8"でも"Shift-JIS”でもない場合は、サクラエディタ(無料)をインストールして開くと確認できます。
UiPathがサポートしているエンコードのすべては、こちらで確認できます。
エラー発生時に実行を継続
チェックON(True)にすると、テキストの読み込みに失敗しても処理を継続し、次のアクティビティを実行します。
失敗したとき、次のステップへ進めても問題ない場合は、チェックON(True)にしておきましょう。
出力先
テキストファイルから読み取ったデータを、どこに記憶するか指定します。
Excel(ノートブック)を指定すると、シートのセルに値が書き込まれるので、その後はExcelアクティビティで処理できます。
テキストをファイルに書き込み
指定したテキストをファイルに書き込みます。既存のテキストに上書きされます。(ガイドはこちら)
名前を付けて記憶した値や、ExcelやWebなどから参照したテキストなどを、テキストファイルへ書き出します。
例えば、データテーブルなど表形式の物を直接テキストに書き出すことは出来ませんが、表データの中の1フィールドを指定すれば、テキストへの書き込みは可能ですね。
ここでは、以下の項目について解説します。
- テキスト
- 書き込む先のファイル名
- エンコード
- エラー発生時に実行を継続
テキスト
テキストファイルに書き込むテキストを指定します。
例えば、Excelのセルやアプリ/Webから取り出したテキスト、値を記憶している名前(保存された値)やクリップボードなどがあります。
書き込む先のファイル名
テキストを保存するファイル名を指定します。
もし、既に同じファイル名がある場合、元のファイルが上書きされます。
上書きをNGとするようなオプションは用意されていないので、注意してください。
エンコード
出力するテキストファイルの文字コードを指定します。
省略した場合は"UTF-8"で出力されます。
参考までに。日本語で主に使用される文字コードはこちらです。
- UTF-8
- Shift-JIS
- EUC-JP
- iso-2022-jp(JIS)
Windowsで扱われる文字コードは"Shift-JIS"です。
もし、他のソフトで開いたときに文字化けを起こす場合は、エンコードに"Shift-JIS"の指定を試してみるといいでしょう。
エラー発生時に実行を継続
チェックON(True)にすると、テキストファイルの書き込みに失敗しても処理を継続し、次のアクティビティを実行します。
失敗したとき、次のステップへ進めても問題ない場合は、チェックON(True)にしておきましょう。
文字列を追加書き込み
指定した文字列をファイルに追加します。ファイルが存在しない場合はファイルを作成します。(ガイドはこちら)
名前を付けて記憶した値や、ExcelやWebなどから参照したテキストなどを、テキストファイルへ書き出します。
[テキストをファイルに書き込み]と異なるのが、既にテキストファイルがあれば、内容を追加する点ですね。
ここでは、以下の項目について解説します。
- テキスト
- 書き込む先のファイル名
- エンコード
- 既定のエンコードを使用
- エラー時に実行を継続
テキスト
テキストファイルに書き込むテキストを指定します。
例えば、Excelのセルやアプリ/Webから取り出したテキスト、値を記憶している名前(保存された値)やクリップボードなどがあります。
書き込む先のファイル名
テキストを保存するファイル名を指定します。
通常はテキスト形式(*.txt)を指定しますが、他のファイル形式を指定できます。
ただ、Excel(*.xlsx)やWord(*.docx)ファイルなど、テキストファイルでないものまで指定できちゃいます。
Excelなどにテキストを追加するとファイルが壊れますので、選択間違いに注意しましょう。
エンコード
出力するテキストファイルの文字コードを指定します。
エンコードを省略した場合は、"UTF-8"で出力されます。
既にテキストファイルが存在する場合、そのファイルの文字コードと合わせないと、文字がおかしくなるので注意してください。
既定のエンコードを使用
チェックONにすると、Windows標準の文字コードでテキストを書き出します。
Windowsが標準としている文字コードは"Shift-JIS"です。
テキストファイルが"Shift-JIS"の場合は、こちらを利用するといいですね。
注意点がひとつ。
Windowsの標準ソフトにメモ帳で、テキストを新規作成すると、文字コードが"UTF-8"になります。
もう一つの標準ソフト、ワードパッドを使い、テキストとして保存すると、文字コードは"Shift-JIS"です。
さらに、Microsoft Wordでテキストとして保存した場合も、文字コードは"Shift-JIS"です。
予め、文章を編集したテキストファイルを用意する場合に、気を付けてください。
![]() |
●メモ帳 保存した時の文字コードは"UTF-8" (保存時に文字コード変更は可能) |
![]() |
●ワードパッド テキスト形式(*.txt)で保存した時の文字コードは"Shift-JIS" |
![]() |
●Microsoft Word テキスト形式(*.txt)で保存した時の文字コードは"Shift-JIS" |
エラー時に実行を継続
チェックON(True)にすると、テキストファイルの書き込みに失敗しても処理を継続し、次のアクティビティを実行します。
失敗したとき、次のステップへ進めても問題ない場合は、チェックON(True)にしておきましょう。
まとめ
テキストアクティビティは、外部から持ち込まれたテキストファイルにも汎用的に処理できるようなオプションが用意されています。
しかし、テキストファイルにも、複数の形式が存在し、取り込んだ後の結果が思うようにならない場合があります。
例えば、文字化けしていたり、改行が全部なくなって1行で出力されるなど、あるあるかもしれません。
その場合は、"文字コード"、"改行コード"、"BOM(バイトオーダーマーク)"をキーワードに調べてみると、色々ヒントが出てくるでしょう。
まとめます。
まとめ
- Windowsのテキストファイルの文字コードは、Shift-JISかUTF-8がほとんど。
- [テキストをファイルに書き込み]は、元のファイルがあった場合に上書きされる。
- [文字列を追加書き込み]では、元のファイルの文字コードに注意。
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。