Excelは本当に多機能なソフトで、プログラミングも出来れば、データベースの参照まで出来てしまいますよね。
StudoXでもこれらを扱えるよう、マクロの実行や、データを更新するアクティビティが用意されています。
他に、PDF形式やCSV形式でエクスポートするアクティビティがあるので、これらと併せて紹介しましょう。
この記事では、以下のアクティビティについて解説します。
ブック操作のアクティビティ
- Excelのデータ接続を更新
- スプレッドシートのマクロを実行
- ExcelファイルをPDFとして保存
- CSVにエクスポート
もくじ
Excelのデータ接続を更新
ブック内のすべてのソースを更新して、最新のデータを取得します。(ガイドはこちら)
データベースやWebクエリなど、外部のデータと接続している表すべての情報を更新します。
Excelにある[すべて更新]の機能ですね。
対象のブックを指定する以外の項目がないので、特に具体的な解説は不要でしょう。
スプレッドシートのマクロを実行
マクロ有効ブック内で指定したマクロを実行します。(ガイドはこちら)
Excel内に作成されたマクロ(VBA)を実行します。
ここでは、以下の項目について解説します。
- 元のブック
- マクロ
- 出力先
- マクロ引数を追加

元のブック
マクロを参照する対象となるリソースを指定します。
リソースとして指定している(開いている)Excelが1つの場合は、自動的に選択されるため、特に意識する必要はありません。
複数のリソースを開いている場合は、[元のブック]の[+]から、リソースを指定しましょう。
マクロ
プロシージャ(Sub)、またはファンクション(Function)を指定します。
マクロは、スコープがPublicであってもPrivateであっても実行出来ます。
出力先
マクロの関数がファンクションの場合、返される結果を記憶するための名前を指定します。
なお、結果をStudioX上で利用しない場合は、名前を指定しなくても構いません。
マクロ引数を追加
プロシージャまたはファンクションで、必要な引数の数だけ追加します。
[マクロ引数を追加]をクリックすると、サブアクティビティが追加されるので、引数値を指定しましょう。
アクティビティの設定例
例えば、ExcelのVBAに以下のようなソースがあるとします。
これをアクティビティで実行してみましょう。
まずは答えから。
[マクロ名]には、”SampleFunc"を入力します。
値を返すファンクションのため、[出力先]を指定しましょう。
今回は[出力先]を、クリップボードにしました。
引数は、prm1とprm2の2つがあるため、[マクロ引数を追加]をクリックして、2つ追加します。
1つ目の引数(prm1)には"いろは"、2つ目(prm2)には"ABC"を指定しました。
このアクティビティを実行すると、クリップボードにはテキストで”引数1は[いろは]、引数2は[ABC]”がコピーされます。
ExcelファイルをPDFとして保存
ExcelファイルをPDFファイルとして保存します。(ガイドはこちら)
Excelを、PDF形式でエクスポートします。
ここでは、以下の項目について解説します。
- ブック
- [ファイルパス]と[既存のファイルを置き換える]
- 保存品質
- [開始ページ]と[最終ページ]
ブック
PDFで保存するリソースを指定します。
リソースとして指定している(開いている)Excelが1つの場合は、自動的に選択されるため、特に意識する必要はありません。
複数のリソースを開いている場合は、[ブック]の[+]から、リソースを指定しましょう。
[ファイルパス]と[既存のファイルを置き換える]
[ファイルパス]は、保存するファイル名を指定します。
既に同じファイル名が存在する場合、上書き可能な場合は[既存のファイルを置き換える]をチェックONに、NGならはチェックOFFにしてください。
保存品質
pdfに出力する際の品質を指定します。
- StandardQuality
標準サイズの出力で、オンライン掲示もしくは印刷用です。 - MinimumQuality
最小サイズの出力で、オンライン掲示用です。
実際には、どのような違いになるのでしょうか
文字と図形、写真をシートに貼り付けたものをPDFとして出力してみました。
アイコンクリックするとダウンロードできますので、開いてみてください。
Standard(標準) | Minimum(最小) |
![]() |
![]() |
サイズ:634KB | サイズ:296KB |
Minimumにすると、図形や写真の細かい部分が少しぼやけていますが、ファイルサイズが半減しています。
この差は、サイズ変更を検討する価値がありそうです。
[開始ページ]と[最終ページ]
PDFにするページ番号を指定します。
当たり前のことですが、[開始ページ]は1以上、[終了ページ]は開始ページ以上の数値にしてください。
CSVにエクスポート
指定した範囲、表、ピボットテーブルまたはシートをCSVファイルにエクスポートします。(ガイドはこちら)
表の体を成しているもの、範囲やテーブル、ピボットテーブルの値をCSVファイルに変換して保存します。
ここでは、[書き込み先ファイル]と[書き込み元]ついて解説します。
書き込み先ファイル
CSVの保存ファイル名を指定します。
もし、既に同じ名前のCSVファイル名が存在した場合は、上書き保存されます。
書き込み元
CSVデータに変換したい範囲またはテーブル、シートを指定します。
指定する対象によって文字コードが変わる
[書き込み元]にシートを指定した場合、Windowsでの標準文字コードである「Shift-JIS」で出力されます。
CSVファイルはExcelでも開けますが、特に問題なく表示されるでしょう。
しかし、範囲やテーブル、ピボットテーブルを対象とした場合、文字コードが「Unicode(UTF-8)」で保存されます。
これをExcelで開くと、いわゆる文字化け状態になります。
文字コードに詳しくないと、このまま処理を進めるのは厳しいはず。
そこで、CSVアクティビティで修正を加えるといいでしょう。
文字化けを直す
青の部分(ファイル名)と黄色の部分(保存する名前)が、それぞれ一致するようにアクティビティを組み立ててください。
これで、ExcelでCSVファイルを開いたときの、文字化けが解消します。

まとめ
CSVについては、正しく表示できるようにする方法を紹介しましたが、覚えておくときっと役に立つはずです。
まとめます。
まとめ
- アクティビティで保存できるファイルの種類は、xlsx/xlsb/xlsm/xls/pdf/csvがある。
- [CSVにエクスポート]は指定する対象によって文字コードが変わる。
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。