アセットを直訳すると、「資源」となります。
UiPathでは、Orchestratror上に登録できる変数と考えたほうが、分かりやすいでしょう。
では、Orchestrator上で変数を管理できるメリットって、何でしょうか?
結論から言うと、「複数のプロジェクトから横断して参照できる。」です。
例えば、ログインが必要な1つの基幹システムに対し、複数のRPAから参照する場合を考えてみると、想像しやすいのではないでしょうか。
プロジェクトでそれぞれID/パスワードを管理するより、Orchestratorのアセットで管理した方が、変更箇所が1つで済むことになります。
この記事では、以下のアクティビティについて解説します。
アセットのアクティビティ
- アセットを取得
- 資格情報を取得
もくじ
(解説の前に)Orchestratorへアセットを登録
アセットを参照する前に、予めOrchestratorへアセットを登録しておきましょう。
Orchestratorへは、[データマネージャー]パネルの[アセット]を右クリック→[すべてのアセットを表示]をクリックで開くとスムーズです。
アセットを取得
アセット名で指定した名前のアセットを取得します。アセットがグローバルでない場合、取得できるようにローカルロボットにアセットを割り当てる必要があります。(ガイドはこちら)
Orchestratorに登録されているアセット値を取得します。
ここでは、以下の項目について解説します。
- フォルダーパス
- アセット名
- タイムアウト(ミリ秒)
- 出力
フォルダーパス
Orchestrator上の、参照するアセットのあるフォルダーを指定します。
入力しない場合は、既定のフォルダーになりますが、既定と異なるフォルダーを参照したい場合はフォルダー名を指定してください。
既定のフォルダーは、StudioX右下を確認してください。
また、選択を変更すれば、既定フォルダーを切り替えることができます。
アセット名
Orchestrator上にある、アセット名を指定します。
[アセットを取得]で利用できる属性はテキスト(Text)、True/False(Bool)、数値(Integer)の3種類のみです。
もう1つ、IDとパスワードを管理する資格情報(Credential)もアセットで作成できる属性なのですが、このアクティビティでは参照できません。
資格情報の値を参照する場合は、[資格情報を取得]アクションを利用してください。
タイムアウト(ミリ秒)
アセット値取得までの、タイムアウトの時間を指定します。
既定値は30秒で、指定した時刻までに取得できない場合、エラーになります。
出力
参照したアセットの値を記憶します。
[クリップボードにコピー]や[変数を作成]などから、記憶する場所を選択してください。

資格情報を取得
アセット名で指定した名前の資格情報を取得し、ユーザー名とセキュリティで保護されたパスワードを返します。(ガイドはこちら)
Orchestratorに登録されているアセットのうち、資格情報を取得する際に利用します。
資格情報とは、IDとパスワード2つの値を管理するための属性で、特にパスワードは暗号化されているので、安全な運用ができます。
ところで、StudioXのアクティビティをひと通りさらった人であれば、似たアクティビティに[ユーザー名/パスワードを取得]があると気づいたことでしょう。
どちらを使ったほうがいいかは、好みで決めても構わない程度の違いしかないので、お気に入った方でどうぞ。
ここでは、以下の項目について解説します。
- フォルダーパス
- アセット名
- タイムアウト(ミリ秒)
- [ユーザー名]と[パスワード]
フォルダーパス
Orchestrator上の、参照する資格情報のあるフォルダーを指定します。
入力しない場合は、既定のフォルダーになりますが、既定と異なるフォルダーを参照したい場合はフォルダー名を指定してください。
既定のフォルダーは、StudioX右下を確認してください。
また、選択を変更すれば、既定フォルダーを切り替えることができます。
アセット名
Orchestrator上にある、資格情報名を指定します。
タイムアウト(ミリ秒)
資格情報取得までの、タイムアウトの時間を指定します。
既定値は30秒で、指定した時刻までに取得できない場合、エラーになります。
[ユーザー名]と[パスワード]
参照した資格情報を記憶します。
資格情報には、ユーザーIDとパスワードと、2つ項目があるため、それぞれ記憶する場所が用意されています。
まとめ
Orchestratorのアセットと変数の違いを理解し、使い分けが出来るようになるころには、StudioXの熟練度も上がっているはず。
なんて、僕の場合はOrchestratorのアセットを使うような開発に出会ったことがまだありません。
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。