UiPath公式のガイドに掲載されているチュートリアル「独自の式のプロジェクト ノートブックへの追加」を、読み砕いて解説します。
チュートリアル: 独自の式のプロジェクト ノートブックへの追加
もし公式サイトの説明が、ちょっと難しいなと感じた人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
もしくは公式サイトで理解した後、知識を固めるためのおさらいに目を通すのもありでしょう。
なお、ほんのちょっとだけ処理をアレンジしています。
この記事では、
チュートリアルをイメージ付きで確認したい。
Excelに計算させて、その計算結果をStudioXで利用したい。
こちらにお答えしていきます。
もくじ
自動化する処理
米ドルを日本円に換算したら、いくらになるかを計算する処理です。
自動化処理の要件は、以下のようなものです。
- (準備)レート変換の計算は、プロジェクトノートブックの数式を利用します。
ノートブックのC3に、数式"=A1 * B1"を予め入力しておきます。
処理実行時、A1にはGoogleで取得した日本円レートを、B2には米ドルの金額を入力して計算します。
- 日本円のレートは、Googleで"usd to jpy exchange rate"と入力して検索し、表示された結果をA1に保存します。
- B2に、掛け合わせる米ドルの金額を書き込みます。このとき、処理実行時に手入力できるようにします。
- メッセージボックスで「X 米ドルは Y 円に相当します。」と表示させます。
これをフローチャートにすると、このようになります。
右側には、使用するアクティビティを並べました。
StudioXでの編集
プロジェクトノートブックに数式を入力
新規プロジェクトを作成したら、まず、[スクラッチパッド]シートのC1に、米ドルから日本円へレート計算するための式を入力しましょう。
なお、A1には既に"_A1"という名前の定義が設定されています。
その為、名前ボックスに"為替レート"の文字が表示されませんが、問題なく設定されています。
[名前の管理]から"_A1"を削除すれば"為替レート"が表示されますので、気になるようであれば削除しておきましょう。
編集したら、保存してノートブックを閉じてください。

Webページから米ドル→日本円の為替レートを取得
Webブラウザを開き、www.google.co.jp にアクセスしてください。
ここではブラウザにChromeを使っていますが、お好みのブラウザで。
検索バーに"usd to jpy exchange rate"と入力して検索すると、米ドル→日本円の為替レートを確認できるページが表示されます。
表示された為替レート(108.93)を、ノートブックのセルA1([為替レート)に書き込むようにしていきます。
手順を箇条書きでまとめていますが、後ほど動画で確認できるようにしました。
アプリケーション/ブラウザーを使用
- [アプリケーション/ブラウザーを使用]リソースを[デザイナー]パネルに追加。
- [自動化するアプリケーションを指定] をクリックし、為替レートを表示したブラウザを選択。
テキストを取得
- [テキストを取得]アクションを、追加したリソース内に追加。
- [画面上でターゲットを指定] をクリックし、ブラウザ上の為替レートの値を選択。
- アンカーが必要な場合は、更にアンカーとなるポイントをクリック。
- [検証]をクリックし、指定に問題がなければ[確認]をクリック。
- 続いて、[保存先]の[+]-[ノートブック]-[Excel内で示す]をクリック。
- ノートブックのA1(為替レート)を選択し、[確認]をクリック。
為替レート取得までを動画でデモ
確認したい米ドルの金額を実行時に入力して結果を表示
処理実行時に入力できるようにするためには、メニューから[実行時に確認]を選択します。
手入力した値をノートブックのB2(米ドル)に書き込むため、[セルに書き込み]アクションを追加しましょう。
セルに書き込み
- [セルに書き込み]アクションをリソース内に追加。
- [書き込む内容]の[+]-[実行時に確認] をクリック。
処理がこのアクティビティを通過すると、ノートブックのA1に為替レート、B1に計算したい米ドル価格、C1にレート計算後の価格が表示されることになります。
最後に、ノートブックの値を引用し、メッセージボックスで「X 米ドルは Y 円に相当します。」と表示させます。
メッセージボックス
- [メッセージボックス]アクションをリソース内に追加。
- [+]-[テキスト] をクリック。
- [コンテンツ]の[+]-[ノートブック]-[スクラッチパッド]-[米ドル]をクリック。
- ”米ドルは"をテキスト入力。
- [+]-[ノートブック]-[スクラッチパッド]-[日本円]をクリック。
- "円に相当します。"を入力。
- [保存]をクリック。
セルの書き込みとメッセージボックス、実行までをデモ
まとめ
このチュートリアルは、StudioXでExcelの数式を活用できるという事を気づかせてくれます。
例はただの掛け算という簡単な計算ですが、自動化処理や手入力で引っ張ってきた値をExcelで算出できるのは便利ですね。
まとめます。
まとめ
- Excelの数式をあらかじめ用意することで、Excelの計算処理をStudioXで活用できる。
この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。