チュートリアル・デモ

UiPath StudioXチュート読み砕き【独自の式のプロジェクトノートブックへの追加】

2021/05/22

UiPath公式のガイドに掲載されているチュートリアル「独自の式のプロジェクト ノートブックへの追加」を、読み砕いて解説します。

チュートリアル: 独自の式のプロジェクト ノートブックへの追加

もし公式サイトの説明が、ちょっと難しいなと感じた人は、こちらの記事を参考にしてみてください。

もしくは公式サイトで理解した後、知識を固めるためのおさらいに目を通すのもありでしょう。

なお、ほんのちょっとだけ処理をアレンジしています。

この記事では、

チュートリアルをイメージ付きで確認したい。

Excelに計算させて、その計算結果をStudioXで利用したい。

こちらにお答えしていきます。

記事編集時のStudioX - ver2021.4

自動化する処理

米ドルを日本円に換算したら、いくらになるかを計算する処理です。

自動化処理の要件は、以下のようなものです。

  1. (準備)レート変換の計算は、プロジェクトノートブックの数式を利用します。
    ノートブックのC3に、数式"=A1 * B1"を予め入力しておきます。
    処理実行時、A1にはGoogleで取得した日本円レートを、B2には米ドルの金額を入力して計算します。
  2. 日本円のレートは、Googleで"usd to jpy exchange rate"と入力して検索し、表示された結果をA1に保存します。
  3. B2に、掛け合わせる米ドルの金額を書き込みます。このとき、処理実行時に手入力できるようにします。
  4. メッセージボックスで「X 米ドルは Y 円に相当します。」と表示させます。

これをフローチャートにすると、このようになります。

右側には、使用するアクティビティを並べました。

StudioXでの編集

プロジェクトノートブックに数式を入力

新規プロジェクトを作成したら、まず、[スクラッチパッド]シートのC1に、米ドルから日本円へレート計算するための式を入力しましょう。

[ノートブック]をクリックします。 C1に"=A1 * B1"を入力します。 A1に、名前"為替レート"を設定します。 B1に、名前"米ドル"を設定します。
C1に、名前"日本円"を設定します。

なお、A1には既に"_A1"という名前の定義が設定されています。

その為、名前ボックスに"為替レート"の文字が表示されませんが、問題なく設定されています。

[名前の管理]から"_A1"を削除すれば"為替レート"が表示されますので、気になるようであれば削除しておきましょう。

編集したら、保存してノートブックを閉じてください。

名前の定義"_A1"は、"_"(アンダーバー)が含まれています。見落としている人はご注意を。
おぐし

Webページから米ドル→日本円の為替レートを取得

Webブラウザを開き、www.google.co.jp にアクセスしてください。

ここではブラウザにChromeを使っていますが、お好みのブラウザで。

検索バーに"usd to jpy exchange rate"と入力して検索すると、米ドル→日本円の為替レートを確認できるページが表示されます。

検索バーに"used to jpy exchange rate"を入力して検索します。 米ドル→日本円の為替レートが表示されました。

表示された為替レート(108.93)を、ノートブックのセルA1([為替レート)に書き込むようにしていきます。

手順を箇条書きでまとめていますが、後ほど動画で確認できるようにしました。

アプリケーション/ブラウザーを使用

  • [アプリケーション/ブラウザーを使用]リソースを[デザイナー]パネルに追加。
  • [自動化するアプリケーションを指定] をクリックし、為替レートを表示したブラウザを選択。

テキストを取得

  • [テキストを取得]アクションを、追加したリソース内に追加。
  • [画面上でターゲットを指定] をクリックし、ブラウザ上の為替レートの値を選択。
  • アンカーが必要な場合は、更にアンカーとなるポイントをクリック。
  • [検証]をクリックし、指定に問題がなければ[確認]をクリック。
  • 続いて、[保存先]の[+]-[ノートブック]-[Excel内で示す]をクリック。
  • ノートブックのA1(為替レート)を選択し、[確認]をクリック。

為替レート取得までを動画でデモ

確認したい米ドルの金額を実行時に入力して結果を表示

処理実行時に入力できるようにするためには、メニューから[実行時に確認]を選択します。

手入力した値をノートブックのB2(米ドル)に書き込むため、[セルに書き込み]アクションを追加しましょう。

セルに書き込み

  • [セルに書き込み]アクションをリソース内に追加。
  • [書き込む内容]の[+]-[実行時に確認] をクリック。

処理がこのアクティビティを通過すると、ノートブックのA1に為替レート、B1に計算したい米ドル価格、C1にレート計算後の価格が表示されることになります。

最後に、ノートブックの値を引用し、メッセージボックスで「X 米ドルは Y 円に相当します。」と表示させます。

メッセージボックス

  • [メッセージボックス]アクションをリソース内に追加。
  • [+]-[テキスト] をクリック。
  • [コンテンツ]の[+]-[ノートブック]-[スクラッチパッド]-[米ドル]をクリック。
  • ”米ドルは"をテキスト入力。
  • [+]-[ノートブック]-[スクラッチパッド]-[日本円]をクリック。
  • "円に相当します。"を入力。
  • [保存]をクリック。

セルの書き込みとメッセージボックス、実行までをデモ

 

まとめ

このチュートリアルは、StudioXでExcelの数式を活用できるという事を気づかせてくれます。

例はただの掛け算という簡単な計算ですが、自動化処理や手入力で引っ張ってきた値をExcelで算出できるのは便利ですね。

まとめます。

まとめ

  • Excelの数式をあらかじめ用意することで、Excelの計算処理をStudioXで活用できる。

この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕もうれしいです。

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