StudioXについて学ぶ

UiPath StudioX アクティビティ配置後の設定【詳細編】

2021/04/24

アクティビティをデザイナーパネルに追加したら、(!)マークが出て、そこに何かを設定しなければいけなさそうだという事は想像がつくでしょう。

では、具体的にどんな設定をするのでしょうか。

設定する内容は、アクティビティ毎に違います。

そこで今回は、よく出てくる設定方法を理解するため、[後のために使用]と[メッセージボックス]をサンプルに説明します。

ここでは、

アクティビティの設定方法を知りたい。

こちらに答えていきます。

記事編集時のStudioX - ver2021.4

アクティビティ配置後に必要な設定

アクティビティを配置したら、追加で設定が必要になります。

まずは、[後のために保存]アクションを追加して、設定してみましょう。

[後のために保存]とは

指定した値に名前を付けて、他のアクティビティで使用できるようにします。

まず気付くのがのマークですね。

つまり、マークがついている項目を設定してあげれば、このアクティビティは動くようになります。

[保存先]は"対象の日"と入力しておきます。値がどんな意味を持つのか分かるような名前にするといいですね。

[+]をクリックし、[後で使用するために保存]を選択します。 "対象の日"と入力します。
[OK]ボタンをクリックします。
"対象の日"が追加されました。

値の設定[後のために保存]

次に、[保存する値]ですが、値を設定する方法がいくつかありますので、見ていきましょう。

[ノートブック]から参照

予めプロジェクトごとに用意されているノートブック(Excel)から、値を取り出して登録します。

ちなみに、ノートブックの[今日の日付]には”2021-04-23”が入っています。

[対象の日]に反映される値は"2021-04-23"

[保存された値を使用]

先に保存された名前がある場合、呼び出して利用することが出来ます。

[対象の日]に反映される値は"2021/12/31"

[テキスト]を直接入力

[テキストビルダー]画面で、直接文字を入力します。

この時、[+]で、ノートブックや保存した値を呼び出すこともできます。

[+]をクリックし、[テキスト]を選択します。 テキストビルダーで、テキストを入力します。

[対象の日付]に反映される値は"2021-04-23はシジミの日。2021/12/31は大晦日。"

[数]を直接入力

[数値の計算]画面で、数値を入力します。テキスト同様、ノートブックや保存した値も利用出来ます。

[+]をクリックし、[数]を選択します。 計算式を入力します。

ノートブックの[整数]には"3"が入力されています。

[テキトーな計算]に反映される値は"93"

計算で使える演算子

計算で使う演算子です。

演算子 意味
+ 加算 17 + 5 = 22
- 減算 17 - 5 = 12
* 掛け算 17 * 5 = 85
/ 割り算 17 / 5 = 3.4
いわゆる、四則演算ですね。
おぐし

[詳細エディターを開く]

VB.NETのコードを使えます。トリッキーな設定を組むことが出来ます。

参考にひとつだけ。

このコードを入力すると、[後のために使用]アクションでは用意されていない、クリップボードの値(コピーしたテキスト)を保存することが出来ます。

[テキスト]と[数]の違い

StudioXでは、特に数値の場合、テキストと数とでは処理が変わります。

例えば、「100-8926」は、郵便番号と予想する人もいれば、引き算?と思う人もいるでしょう。

どちらの解釈で処理されるかが、[テキスト]と[数]の選択で決まるわけです。

郵便番号のようにコードやIDであれば「テキスト」として、計算するものや回数などであれば「数」として扱うようにしてください。

テキストと数

  • テキスト・・郵便番号、電話番号、ID
  • ・・・・・計算するもの、回数、量

値の設定[メッセージボックス]

もうひとつ、[メッセージボックス]アクションを紹介します。

[メッセージボックス]とは

指定したテキストとボタンが付いたメッセージ ボックスを表示します。

[後のために保存]にない設定方法があるので、そちらを見ていきましょう。

クリップボードから貼り付け

他のアクティビティでクリップボードにコピーした値、もしくは、ユーザー自身でコピーした値を設定します。

実行時に確認

実行時に、メッセージボックスに表示させたい値をユーザーで入力します。

実際に実行してみると、こうなります。

実行すると、[値を入力]画面が表示されます。 文字を入力して[OK]ボタンをクリックすると、 [メッセージボックス]に入力した値が表示されます。

結果を他のアクティビティで利用

[メッセージボックス]アクションは、メッセージを表示する他に便利な使い方があります。

[プロパティ]を変更すると、ユーザーに回答させて、その結果を後続のアクティビティに渡せるようになります。

必要な追加設定は2つ、[ボタン]と[選択されたボタン]です。

[ボタン]は、4種類の中から選ぶことが出来ます。

例えば、[YesNoCancel]を選択すると、3つのボタンが表示されます。

ユーザーの回答によって、処理を変更したい場合に使えそうですね。
おぐし

もう1つの[選択されたボタン]は、4つから選択することができます。

この設定を追加することで、どのボタンをクリックしたか(結果)を記録することが出来ます。

それでは、結果を渡すための方法を紹介しましょう。

ノートブック

予めプロジェクトごとに用意されているノートブック(Excel)に、結果を書き込みます。

書き込む場所は、とりあえずであれば[スクラッチパッド]シートで構いません。

ただ、出来れば場所を決めて、他の書き込む値と被らないようにした方がいいですね。

クリップボードにコピー

結果をクリップボードにコピーします。

直後のアクティビティで結果を利用する場合は、これでも十分でしょう。

後で使用するために保存

名前を付けて保存します。

[+]をクリックし、[後で使用するために保存]を選択します。 "答え"と入力します。
[OK]ボタンをクリックします。
追加されました。
値を保存できるのは[アプリ/Web]や[共通]アクティビティに多いですね。
おぐし

詳細エディターを開く

VB.NETのコードを使えます。

[テキストボックス]では、使うことはあまりないでしょう。

他のアクティビティでは、状況によってVB.NETのコードの記述が必要となる場合があります。

まとめ

この記事では、アクティビティを配置した後の、よくある設定方法について説明しました。

余談ですが、プログラミングを経験したことある方であれば[後のために保存]アクティビティを、「変数を上手く言い換えてるなぁ」って、きっと感じたことでしょうね。

まとめます。

まとめ

  • アクティビティへ値を設定する方法
    ☑[ノートブック]から参照
    ☑[保存された値を使用]
    ☑[テキスト]を直接入力
    ☑[数]を直接入力
    ☑[詳細エディターを開く]
    ☑クリップボードから貼り付け
    ☑実行時に確認
  • テキストと数は目的によって分ける。
  • アクティビティの結果を他へ渡す方法
    ☑ノートブック
    ☑クリップボードにコピー
    ☑後で使用するために保存
    ☑詳細エディタを開く

この記事で、何か1つでも新しい発見が得られたのなら、僕も嬉しいです。

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